「宇宙食堂」の伊丹孝利さんにお話を伺いました!


 「宇宙食堂」について教えてください。

 
設立は2006年10月になります。宇宙をネタに料理する、スペースノスタルジック活劇をやっています。ダンス、アクション、映像を取り入れた4次元完全エンターテイメント。本気で遊ぶ、大人の集団を目指しています。

 作品を全て「宇宙もの」に限定しているというのは珍しいですよね?

 
演劇ってとにかく情報が少ないじゃないですか。今でこそネットで予告編を動画で流したりする団体も増えましたけど、どういう芝居をしてるんだ?何がオススメなんだ?そもそもこれは劇団の名前なのか?みたいな部分があるじゃないですか?(笑) もっと一般の方でも気軽に観に来られる演劇にしたかったんです。かといって時代モノでもないなと。特にその頃「新撰組ブーム」でどこの劇場でも新撰組がいて池田屋に突入してましたから(笑)





 もともと主宰の新井とSFの劇団をやってたんですが、更にステップアップするのにどうしたらいいかと悩んでいたんです。より派手にして内容も架空の星のスーパーマンみたいなことをするのも違うかなって思ってて…そこで新井が近未来。数十年後の未来ならリアルなんじゃないかって提案したんです。そりゃいいぞと。ちょうど宇宙ステーションの建設がはじまってて、日本からも宇宙飛行士がどんどん出てくるだろうって予想はありました。宇宙とか星とか嫌いな子供ってあんまりいないと思うんですよね。それがだんだんと目の前のことに追われて薄れていってるだけなんです。近未来の宇宙。これからくるだろう未来を舞台で垣間見れたら、少し前向きな気持ちで劇場を出ることができるじゃないか。NASAやJAXAの資料を基に新井が本を書いていますし、ちらしもひと目で宇宙ものと分かるように徹底しました。でも堅苦しいイメージを持たれたくないってのもありまして、「宇宙に行っても俺たちゃカツ丼が喰いたいよ」ってメッセージを込めて「宇宙食堂」って名前にしました。ダンスやアクションなど派手な部分もありますが、内容は人間ドラマを重要視しています。

 舞台を彩る音楽や衣装にもこだわりがあるそうですね。

 新井が生まれた頃はアポロ11号が月にいった時で空前の宇宙ブームでして、すごく夢のある時代でした。ファッションや音楽もどんどん新しいものが出てきた時代。その頃の熱を再びって思いがありまして、当時の1969年から始まる70年代ブームの音楽やファッションを取り入れています。勿論舞台は未来なのでアレンジをしなくちゃならない。ギタリストで作曲家の関将さんにお願いして、毎回30~40曲つくって頂いたり、衣装も全部手作りです。未来なのにどこか懐かしい。我々はエンタメリミックスと呼んでいます。





 今後の展開について語っていただけますか?

 
宇宙食堂立ち上げの時は宇宙ステーションって何?って方も多かったんですが、今や毎日のように宇宙の話題がニュースになっていますよね。小説や漫画、映画などでも現状の宇宙事情や近未来を扱った作品が増えてきました。ここ数年で以前より日本人が宇宙を身近に感じるようになったのは間違いないはずです。だからもう一度、表現に立ち返る時のような気がしてます。宇宙に興味を持った人が我々の舞台を観に来る。その時に「演劇すげぇ!」って思わせる力。舞台でしか味わえない興奮を伝えたいですね。

伊丹さん、インタビューありがとうございました!





■ 宇宙食堂
『無重力金魚 ~2061年、星降る維新が宇宙への架け橋~』
 会場/d-倉庫


【タイムテーブル】
2011年11
23日(水・祝)
24日(木)
25日(金)
26日(土)
27日(日)
13:00
14:00
17:00
19:00

【チケット料金】
前売¥3,200 当日¥3,500 (日時指定・全席自由)

【チケット取り扱い・お問い合わせ】

宇宙食堂☆handyphone/090-3134-3555

「宇宙食堂」Website