interview no.125
 ワイルドバンチ演劇団
 


ワイルドバンチ演劇団
俳優・演出家の古田龍を中心とした演劇団体。
ジャンルや固定観念に捉われないオリジナルの演劇を、独特で自由な作品として上演する。
人間の心理や社会の普遍性に肉薄しつつ、観客の心を奪える作品づくりを目標にしている。
団体名の由来は、実在したアメリカの強盗団「ワイルドバンチ」より。

★今回、代表・演出の古田龍さんにインタビューしてみました。

    劇団名の由来を教えてください。

 西部開拓時代、アメリカを賑わせた強盗団の名前を拝借しました。
 彼らはいわゆるアウトロー=犯罪者ではありましたが、政府が運営する列車や銀行への強盗を繰り返す中で、圧政に苦しむ市民たちからは英雄視されていたという側面もあったようです。法律の上では「悪」でも、彼らは自分たちの信念を貫いて生きたのだと思います。
 演劇も、観客の皆様からお金や時間をいただくことになる。その中で、しっかりと心も奪える作品をつくり続けていきたい。そして、既成概念や偏見にとらわれず、自らの信念を貫き続けたい。その想いから、名前を頂戴致しました。
 とはいえ、犯罪や違法行為などをするわけではありませんのでご安心を!笑

    劇団を結成した理由は何ですか。

 今までは、僕自身のプロデュース公演として、「演劇集団激突撃破」という名前で既成作品の演出をしていました。ですが同時に、オリジナル作品を上演する「劇団」というものへの憧れもありました。ようやく色々な条件やタイミングが重なり、劇団を結成する決心が固まったので、このタイミングで新たな団体として結成しました。
 個人としては、今後はワイルドバンチでの活動を中心にしていくつもりですが、激突撃破としてのプロデュース公演も続けていきたいと思っています。


    d-倉庫での公演について教えてください。

 旗揚げ公演「黄金の猿(コガネノマシラ)」は、戦国時代を生きる忍びたちの物語です。殺陣などの派手な部分もありますが、根幹にあるお芝居の部分を一番大事にしつつ、確かにその時代を生き、また今の時代を生きる「人間」の姿を描きたいと思っています。
 戦の中にありながら、戦を憎み、泰平の世を願う一人の忍びが、どのような運命をたどり、どんな夢をつかむのか。ぜひ劇場でご覧ください。
 歴史上の人物や出来事も多数登場し、日本史に詳しくなくても楽しめる演劇になる予定ですので、どうぞお楽しみに!

    劇団ではどのような作品を上演していく予定ですか。

 今後の具体的な予定は未定ですが、時代劇や立ち回りにこだわらず、今の時代に、この日本という国で上演する意味のある演劇をつくっていきたいと考えています。
 題材としては、SF演劇や現代劇、あるいは海外の時代劇である西部劇や海賊ものなどもやっていきたいなとは思いますが、いずれにせよ、ジャンルにとらわれず、人間の根幹にある魂の叫びや、自分たちの身の回りで起こりうる事柄を演劇表現に昇華し、観劇後にふと、自分の身近なことについて立ち止まって考えたくなるような、そんな演劇をつくりたいですね。

    古田龍さん、ありがとうございました!
  

ワイルドバンチ演劇団
『黄金の猿(コガネノマシラ)』
日程 > 6/14(水)~18(日)
wildbunch.troupe@gmail.com
http://wildbunch-engeki.net/

6/14(水)19:00
15(木)14:00/19:00
16(金)19:00
17(土)14:00/19:00
18(日)14:00